2009年09月01日

探偵小説とレトロ着物ワールド*紫織庵

京都らしい麗しい観光を望まれる方向きの、自分もお気に入りの場所を御紹介いたします。

「京のじゅばん&町家の美術館 紫織庵(しおりあん)」 

紫織庵HP

川﨑家の本宅兼迎賓館だったそう

屋上は祇園祭の「鉾見台」になっている

以前ちょこっと書きましたが、服飾広告インテリアインダストリアル等問わず、デザイン関連に興味のある方には、是非訪れていただきたい所です。アンティーク着物オタクには強力倍プッシュ!!!

涼しげ

京町家は、宵山で「伯牙山」のお飾り場である杉本家を拝見しましたが、今年から始めたと言う座敷に置かれた「氷柱」に感動しました。が、入場料が1500円だったか2000円だったか。(結構高かったことしか覚えていない) 西陣の冨田屋は2100円。ここ紫織庵は500円で、お値段良心的。会社のショールームも兼ねているからかな。

商家のしつらえを見られる上に、当家の生業(絹織物製造卸)の美しい反物や着物、浴衣が展示され、購入することができます。しゃれた柄の反物で作られた和雑貨も有り。

エコな暮らし

この日は飛び込みで入りましたが(人数によっては要予約)、「京の夏の旅」というツアー客で賑わっていました。

9月30日まで紫織庵、無名舎、織成館、袱紗ギャラリーに「京の夏の旅・京町家に見るエコなくらし」という定期観光バス特別コースが運行され、紫織庵では期間中は通常は宵山期間のみの「屏風飾り」を再現している。

コース色々

大勢のツアー客相手に、こなれた着こなしの和服姿の当家の主(社長、祥伝社の「スミレ-乙女の為の京都案内」で顔は知っている)自らが説明をしていました。個人客だけど一緒に説明が聞けてラッキー。

良く手入れされている

我が家の通称「椿子爵家」

伝統的な京町家の日本家屋と、武田五一が設計参与し、フランク・ロイド・ライト風に仕上げたという洋館というモダンな和洋折衷で、加えて大小の蔵、茶室があり探偵小説の舞台になりそう。特に2階の洋間、ピアノがあったりして「悪魔が来りて笛を吹く」っぽくて、我が家では「椿子爵邸」と勝手に呼んでいる。

まさにこの世界

個人的に一番気に入っているのは、竹内栖鳳デザインの欄間で、大抵松やら竹やらゴツゴツした彫刻のものが多い中、これは東山三十六峰をシルエットで表現した実にシンプルなもの。中庭の緑と葦戸の陰影と良く合っています。

簡素にして美

展示の圧巻は、着物が最も自由で華やかだった大正期の襦袢生地の復刻です。大正浪漫そのものでうっとり~。猫やヒヨコ、ウサ耳の女の子の柄に萌え~!アンティーク着物の色柄は好きだけれど、人が袖を通した古いものには抵抗があるという方に特にオススメします。

(屏風等の文化財、反物や着物の写真撮影はできません)

畳廊下

かつては日本画家が、着物の下絵を副業として描くことが多かったそうですが(竹内栖鳳も描いている)、「作品」では無くデザイン画の為、用が済めば廃棄されることが多い中、ここはそれらを保存しており復刻がかなったということです。以前、それらの下絵(本絵という)原画展をされたようですが、機会があれば是非拝見したいものです。

鉾見台

襦袢と言うと着物の下に着る肌着扱い(これは肌襦袢として区別すべき)ですが、本来は着物と同等、それ以上に気を配るべきものだそうです。羽織の裏と同じく見えないところ、ちょっとしか見えないところ、裾や袖口に意匠を凝らすのに日本の美意識を感じます。

陰影礼賛

襦袢とセットとなるアイテム、半襟も揃っています。金魚の刺繍半襟の手仕事に感激。袷を浅く、半襟をたっぷり見せるのが明治~大正期の着付けですが、今は舞妓さんやアンティーク着物が好きな若い子がしているぐらい。


店にとって最も大切なオリジナルの「意匠(デザイン)」ですから、展示品の写真撮影は厳禁です。生地によっては寸法売りがあって、猫柄のものを切ってもらいました。

にゃんこ柄が可愛い

2階で開催の夏物セールで、プレタですがちょっとシックな柄が気に入って浴衣も一着購入。

「×××とかの今時のくどい色柄の浴衣はどうも・・・。」と言ったら、「×××さんとこのでも、高級な染めのええのは、うちが納めてるんですわ。」と、こっそり社長が教えてくれました。





Posted by いたのり at 22:06│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。