2013年05月14日
金の針(石化回復)と血管針ください*三條本家みすや針
コメントから「三条名店街にワニがいる(ある)!」と教えていただいてから大分経ってしまいましたが、ようやく確認に行ってきましたァン!

ありました!ワニが今まさに商店街に這い出そうとしている・・・

三条と~りのWi-Fiスポット表示がカワイイ

じゃなくて、
ワニめいたドラゴンの看板!!!
空想の動物の竜は、角は鹿、胴体は蛇、爪は鷹、掌は虎と色んな動物が混じってる。顎は鰐で、なるほど下から見上げると大変ワニっぽい。

場所は三条名店街中ほど、雑貨屋さんと2階にギャラリーのあるビルです。路地からちょいと顔を出した風なドラゴン看板より、大きな古い看板が目を引きます。


針のような細い路地風の入り口

鳥居の額束みたいな堂々たる「御針所」の看板の下を行く

更に奥へ

格子戸風ドアの向こう
看板の下、細い路地めいたビルの通路を行くと、あらステキ!奥にこじんまりした庭と茶室のような可愛らしい店舗が!

中庭とお茶室?
ここが針の老舗、三條本家みすや針(正式名称みすや針本舗 福井勝秀商店)です。



春は枝垂桜が咲く庭

隣家の桜も見える
「みすや」の名は、針の製法が秘術とされることと、針の清めの為に、御所内で御簾(みす)の中で作っていたのが由来し、包みや看板に優雅な御簾が描かれています。実に京都らしい美しい意匠です。(HPやパンフレットによると、1651年に宮中の御用針司となり、1655年に後西院天皇より「みすや」の屋号を賜ったとある。)
三條本家みすや針HP

美しい意匠

店内には本物も


シールも御簾(ござではナイ)
店内は「こんなにあるのか!?」と驚く様々な種類の針はもちろん、細々した裁縫道具が揃って、ハンドクラフト好き必見!

ハンクラ熱が盛り上がるううう!!!

小さな絹針から、必殺仕掛人藤枝梅安っぽいのまで色々
和裁の道具なんか、今の子は知らないだろうなー。オバサンの学校指定の裁縫箱には入ってたんだけどなー。(でも萩尾望都の「小夜の縫うゆかた」みたいに、家庭科で浴衣を仕立てることは無かった。)
最初の裁縫の授業で運針をやったなー。
何故か家にあった針は、どれも保険会社がくれたセットものだったなー。
・・・などと、御店主と針仕事周辺の昔懐かし話が弾みます。

家庭科の裁縫セットにこれが入ってた人はアラフィフじゃんね
針の他にオススメは、これまた懐かしいセルロイドの裁縫箱!セルロイドの雑貨製造をする所は国内に2箇所しか残ってなくて、特注で作ってもらった品です。こういう筆箱や石鹸箱、いつの間にか見なくなったねえ。

レトロな味わいだが今出来の新品

竹の物差しと桐の裁縫箱
着倒れの町京都における必需品、加えて江戸時代、上洛した諸国大名やその家来や旅行者が国許に帰る際に、「軽くて荷物にならない、良質な京土産」として大層重宝され、東海道五十三次始発点(江戸からだと「上がり」)の三条大橋近くのここは繁栄を極めたそうな。

国許で待つ子女へのお土産に
店頭に茶釜が据えられて、常に茶の接待がされるお店の様子が、古い絵図に描かれています。そして、由緒あるその茶釜は(「あんなん大したもんちゃう」との御店主のお言葉付きで)現在は庭の片隅で雨ざらしになっとります。う~む・・・。


「こんなん古い看板で壊れてて・・・」「あれも古いだけでしゃーない・・・」と、店内の歴史と伝統を誇る物件を、やたらと謙遜されていましたが、ここは京都、「そうですね!」なんて同意してはいけないことぐらいわかります。

お花の部分が壊れていて、修復にはエライ金額がかかるとか

通路に褒章牌が飾られる

「今時、針なんてそんな売れへんし、大きな店もいらんわ・・・」で、小さなお店にして引っ込んだとのことですが、とは言え商売にならなくては困りますから、「奥にある!」と商店街に面してそれなりに存在を強調しています。


小さくてラブリーな当店オリジナル待ち針を購入しました。

ひとつひとつ手作りで絵付けが違うから迷った!

吟味用の天眼鏡()が置いてあります



青いのはカタツムリじゃなくてメジャー
場所柄三条と~りのを作って欲しいですが、キャラクター使用権とか色々面倒らしいです。ざーんねん。


原寸大の針が並ぶデザインが美しい小冊子をいただきました

爪は酔っ払いに壊されたんですって
ありました!ワニが今まさに商店街に這い出そうとしている・・・
三条と~りのWi-Fiスポット表示がカワイイ
じゃなくて、
ワニめいたドラゴンの看板!!!
空想の動物の竜は、角は鹿、胴体は蛇、爪は鷹、掌は虎と色んな動物が混じってる。顎は鰐で、なるほど下から見上げると大変ワニっぽい。
場所は三条名店街中ほど、雑貨屋さんと2階にギャラリーのあるビルです。路地からちょいと顔を出した風なドラゴン看板より、大きな古い看板が目を引きます。
針のような細い路地風の入り口
鳥居の額束みたいな堂々たる「御針所」の看板の下を行く
更に奥へ
格子戸風ドアの向こう
看板の下、細い路地めいたビルの通路を行くと、あらステキ!奥にこじんまりした庭と茶室のような可愛らしい店舗が!
中庭とお茶室?
ここが針の老舗、三條本家みすや針(正式名称みすや針本舗 福井勝秀商店)です。
春は枝垂桜が咲く庭
隣家の桜も見える
「みすや」の名は、針の製法が秘術とされることと、針の清めの為に、御所内で御簾(みす)の中で作っていたのが由来し、包みや看板に優雅な御簾が描かれています。実に京都らしい美しい意匠です。(HPやパンフレットによると、1651年に宮中の御用針司となり、1655年に後西院天皇より「みすや」の屋号を賜ったとある。)
三條本家みすや針HP
美しい意匠
店内には本物も
シールも御簾(ござではナイ)
店内は「こんなにあるのか!?」と驚く様々な種類の針はもちろん、細々した裁縫道具が揃って、ハンドクラフト好き必見!
ハンクラ熱が盛り上がるううう!!!
小さな絹針から、必殺仕掛人藤枝梅安っぽいのまで色々
和裁の道具なんか、今の子は知らないだろうなー。オバサンの学校指定の裁縫箱には入ってたんだけどなー。(でも萩尾望都の「小夜の縫うゆかた」みたいに、家庭科で浴衣を仕立てることは無かった。)
最初の裁縫の授業で運針をやったなー。
何故か家にあった針は、どれも保険会社がくれたセットものだったなー。
・・・などと、御店主と針仕事周辺の昔懐かし話が弾みます。
家庭科の裁縫セットにこれが入ってた人はアラフィフじゃんね
針の他にオススメは、これまた懐かしいセルロイドの裁縫箱!セルロイドの雑貨製造をする所は国内に2箇所しか残ってなくて、特注で作ってもらった品です。こういう筆箱や石鹸箱、いつの間にか見なくなったねえ。
レトロな味わいだが今出来の新品
竹の物差しと桐の裁縫箱
着倒れの町京都における必需品、加えて江戸時代、上洛した諸国大名やその家来や旅行者が国許に帰る際に、「軽くて荷物にならない、良質な京土産」として大層重宝され、東海道五十三次始発点(江戸からだと「上がり」)の三条大橋近くのここは繁栄を極めたそうな。
国許で待つ子女へのお土産に
店頭に茶釜が据えられて、常に茶の接待がされるお店の様子が、古い絵図に描かれています。そして、由緒あるその茶釜は(「あんなん大したもんちゃう」との御店主のお言葉付きで)現在は庭の片隅で雨ざらしになっとります。う~む・・・。
「こんなん古い看板で壊れてて・・・」「あれも古いだけでしゃーない・・・」と、店内の歴史と伝統を誇る物件を、やたらと謙遜されていましたが、ここは京都、「そうですね!」なんて同意してはいけないことぐらいわかります。
お花の部分が壊れていて、修復にはエライ金額がかかるとか
通路に褒章牌が飾られる
「今時、針なんてそんな売れへんし、大きな店もいらんわ・・・」で、小さなお店にして引っ込んだとのことですが、とは言え商売にならなくては困りますから、「奥にある!」と商店街に面してそれなりに存在を強調しています。
小さくてラブリーな当店オリジナル待ち針を購入しました。
ひとつひとつ手作りで絵付けが違うから迷った!
吟味用の天眼鏡()が置いてあります
青いのはカタツムリじゃなくてメジャー
場所柄三条と~りのを作って欲しいですが、キャラクター使用権とか色々面倒らしいです。ざーんねん。
原寸大の針が並ぶデザインが美しい小冊子をいただきました
爪は酔っ払いに壊されたんですって
Posted by いたのり at 23:16│Comments(2)
この記事へのコメント
ちわっす!
詳細な取材ありがとうございます。
発見した後、嫁さんに話したところ、後日、「あれはワニじゃない、ドラゴン也」と言われてそうかなと、オッサンの酔眼に自信なくしてたんですが、やっぱり龍でしたか..
しかし、なんで針屋さんが龍なんでしょうね。何となく、納得出来る気もしますが。しかし、龍を打ち破る酔っぱらい、恐るべし!
詳細な取材ありがとうございます。
発見した後、嫁さんに話したところ、後日、「あれはワニじゃない、ドラゴン也」と言われてそうかなと、オッサンの酔眼に自信なくしてたんですが、やっぱり龍でしたか..
しかし、なんで針屋さんが龍なんでしょうね。何となく、納得出来る気もしますが。しかし、龍を打ち破る酔っぱらい、恐るべし!
Posted by とんぼ at 2013年05月26日 20:39
どーも!
モノは龍でしたが、下から見るととってもワニっぽかったです。
>しかし、なんで針屋さんが龍なんでしょうね。
確かに、パッケージには御簾、桜、柳といった風雅なモチーフが
多く使われているのに、看板に龍はちょっといかついイメージですね。
今度行ったら尋ねてみます!
モノは龍でしたが、下から見るととってもワニっぽかったです。
>しかし、なんで針屋さんが龍なんでしょうね。
確かに、パッケージには御簾、桜、柳といった風雅なモチーフが
多く使われているのに、看板に龍はちょっといかついイメージですね。
今度行ったら尋ねてみます!
Posted by いたのり
at 2013年06月17日 20:00
